坂井田環作 自己紹介へ

台風に強い家造りとは?

9月26日は、5千人以上の犠牲者を出した戦後最大の気象災害、伊勢湾台風から50年を迎え、被害を受けた各地で慰霊祭が催されました。
殉難者の皆さんに対し心より追悼の意を評します。

昨今、地球温暖化が進む事により、海水の温度が上昇し、大陸の高気圧が弱まる9月ごろから、日本列島に上陸する台風の数が増え、また伊勢湾台風にも匹敵する勢力を持つ巨大化した物も発生する可能性が高いと言われています。

そこで、「台風に強い家造りとは?」と考えた時、先ず頭に浮ぶのは屋根材ですが、これは最近防災用の瓦を使用しているのでしっかり下地材に釘留めすれば余り心配はないと思います、次に重要なのは強風でもめくれない丈夫な「小屋組」だと思います。弊社では、平成12年に建築基準法の告示により「筋違いが取付く部分の柱の柱頭・柱脚部分の金物」が指定された際に、小屋組を構成する部材と取付け金物の見直しをしました。
部材については、母屋・小屋束を90角から105角に、屋根垂木については45角材から45*60にサイズアップし強度を高め、また弊社の特色を生かし米松材から国産の桧材に変えました。
取付け金物については、母屋と小屋束との部分にかすがい打ちからステンレスプレートのビス止めや母屋と母屋との継ぎ手には短冊プレートのボルト締付、屋根垂木と軒桁との部分にはクラ金物を使用するなど、強度の高い接合金物に変更をしています。

ご承知の様に、木造建築は複数の部材の集合体です、部材と部材との取り合い部分を強度の高い接合金物で補強することが「台風に強い家造り」と言えると思います。

しかし、いくら強度の高い金物を使用していても、適正な釘・ビスの太さ・長さ、留め付けの方法、また、留め付け忘れが無いかどうか、チェックし確認する事が台風に限らず「災害に強い家造り」に?がると思います。(弊社は建方完了時に現場監督と私との2重チェックを実施しています。)

完成見学会でも小屋組を見ることが出来ます、是非足を運んでいただいて、丈夫な骨組み、金物の取り付け状態や我々の仕事ぶりを見ていただきたいと思います。

             工務店が造る外断熱・「共和の家
                   (設計  坂井田環作

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