先月、今年稼働した2つの国産材大型製材工場を視察する機会がありました。
まず最初に視察したのは、岐阜県郡上市で協同組合により運営されている大型工場。
杉、桧をメインに製材をする工場で、現在年間5万?を目標ですが、将来的には年間10万?の原木(丸太)を製材するそうです。
ちなみに、ここ数年の共和木材が年間製材する桧が千?前後なので、ケタ違いの大きさです。
当然製材する機械もかなり自動化が進んでおり、1本の丸太を製材するスピードも違います。
次に視察したのが、長野県塩尻市にある大型工場。
こちらは、産・官・学連携型の「信州Fパワープロジェクト」として始動したもので、長野県の豊かな森林資源の活用で林業創世を目的とし、且つ森林の価値を高めるプロジェクトです。
長野県の豊富な松をメインとし、杉、桧の針葉樹から、ナラなどの広葉樹も製材するとのことです。
3万坪を超える広大な敷地にはド肝を抜かれました。
ここの工場も将来的には10万?の原木を製材するそうです。
また、数年後にはバイオマス発電設備も稼働させるとのことでした。
どちらの大型工場も将来フル稼働した場合の生産量は、色々な意味で恐ろしいものがありますが、この先どうなっていくのかが楽しみです。
近年、製材工場を大型化し大量生産することによって、輸入材に対して「価格勝負」を出来る様にするのが国の施策の様になってきていますので、我々の様な小規模製材工場は大型製材工場が製材しない(できない)製品を作り出す事で生き残りを計っていくことになります。
年々、小規模製材工場は減っていって残念ですが...
この製材業界も10年~20年の間に大きく様変わりしていまが、今後もまだまだ変わっていくと思います。
いずれにせよ、国の流れに沿った大型製材工場は、国や県などから相当な金額の補助金が入っていますので、無駄にならない様にしてもらいたいです。
共和木材では、大型製材工場の様な生産量はぜんぜんありませんが、1本1本丁寧に製材した「いい桧あります!」よ。
「住み心地いちばん 涼温な家」
大河内建詞