今日は、この時期の材木(丸太)のお話しです。
共和の製材では、桧の丸太を仕入れて製材していますが、この時期の仕入れが一番面白くありません。
面白いと言う表現が適当ではないかもしれませんね。
正しくは、購買意欲が一年の内で一番下がる時期です。
そもそも、木は春から秋にかけて成長することはご存知だと思います。それは桧に限らずです。
木が成長するという事は、根から水分(養分)を吸い上げて葉まで送りますので、木の幹は冬場に比べ水分が多く、非常に木の皮が剥け易くなります。
(我々は、水を上げていると言ったりします。)
「どうせ、皮を剥いて製材するでしょ?」と思われるかもしれませんが、皮が剥けた状態で製材するまでの日数がありますと、丸太の表面が乾燥して割れてきますし、丸太の水分が多いのでカビが発生し易くなります。
(この発生するカビ自身は人体に無害で問題ありませんし、丸太の芯で製材する柱や土台にまでカビが及ぶことはありません。)
ただ、丸太の芯以外で製材する商品の価値が下がることもありますし、余り酷いと商品にならない物もあります。
でも、そんなことよりも『美しくない!』事が購買意欲を下げます。
せっかく人の寿命と同じか、それ以上長く育った素晴らしい桧ですから、最高な状態で製材して、住宅の一部分として大事に使っていきたいものです。
「住み心地いちばん 涼温な家」
大河内建詞